本学所蔵稀覯書

ブランキ「商業・産業史要説」パリ 1826年 初版

  • Blanqui, Jerome-Adolphe (1798-1854)
    Resume de l'histoire du commerce et de l'industrie.
    Paris: Lecointe et Durey, 1826. (4), x, (2) table, 264p., 14cm.
  • 19世紀フランスを代表する経済学者の一人、アドルフ・ブランキによる最初の経済史研究。弟ルイ・オーギュストが革命家として活躍したのとは対照的に、兄はジャン・パティスト・セイの後任として長くコンセルヴァトワールで教鞭をふるい、また自由貿易論者として当時の経済政策に大きな影響を及ぼすなど、経済学界の重鎮として認められていました。本書は彼のごく初期の著作であり、商業学校の産業経済学教授に就任した翌年に刊行されている。

ブリュワート「利子・年金表」ロンドン 1783年 初版

  • Blewert, William.
    Tables, formed on a new and easy principle, for calculating the value of stocks and annuities, and for a ready dispatch of business in the public funds.
    London: Printed for the author, and sold by James Buckland, 1783. 409p., 14cm.
  • イングランド銀行員であったブリュワートの手になるこの利子表は、特に投資家を対象として編集されており、より有効な投資のための利子計算が本書によって容易に行うことが出来ると著者は説明しています。本書が刊行された1783年には、小ピットが政権の座についた年であり、アメリカ独立戦争で疲弊した財政を再建すべく、経済機構の大改革に着手しています。本書はこの当時の経済活動の一端を伺う文献として興味深い。

カンティロン「商業の本質」ロンドン 1755年 初版

  • Cantillon, Richard (c.1680-1734)
    Essai sur la nature du commerce en general / traduit de l’anglois
    A Londres: Fletcher Gyles, 1755. 430p., table, vi., 18 cm.
  • 奥付はロンドン刊とあるが実際にはパリで出版された。アダム・スミスの『国富論』(1776)以前の経済学書としては最も体系的なものの一つである。第一編は主として価値・価格論、第二編は貨幣・利子論、第三編は外国貿易・為替論の三編から構成されている。
    邦訳:
    津田内匠訳『商業試論』名古屋大学出版会1992年
    戸田正雄訳『商業論』日本評論社1943年

チャーマーズ「政治経済学について」グラスゴウ 1832年 初版

  • Chalmers, Thomas (1780-1847)
    On political economy, in connexion with the moral state and moral prospects of society.
    Glasgow: Printed for William Collins, et al., 1832. viii, 566p., 23 cm.
  • トマス・チャーマーズの主著。当時エディンバラ大学神学教授であったチャーマーズは、マルサスの経済理論の継承者として知られ、古典派経済学のなかで興味深い位置を占めていた。その収穫逓減の法則、人口論、地代論などにそれぞれ特徴的なものがあり、特に重農主義的な色彩を帯びた地代論は有名である。土地差益が地代の原因であると看做するリカードウを批判し、土地生産物の価格とその生産費、すなわち労賃ならびに利潤との差が地代の原因であるとし、鋭く対立した。

ドラッカー「変貌する産業社会」ロンドン 1959年

  • Drucker, Peter F. (1909- )
    The landmarks of tomorrow.
    London: Heinemann, 1959. xi, 204p., 22cm.
  • 米国クレアモント大学院大学教授。「マネジメントの父」とも呼ばれる経営者の第一人者。1909年ウィーンに生まれる。ロンドンで保険会社のエコノミストなどを経験した後、渡米し1950年よりニューヨーク大学教授に就任する。本書でドラッカーは冷戦に対する見方を鮮明にして「共産主義は悪である。人の嫉妬心や憎悪という罪を原動力にしているからだ」と述べている。実践的なドラッカーマネジメントを心棒する多くの日本経営者から支持され、我国においても最も著名な経営学者の一人である。
    邦訳:
    現代経営研究会訳『変貌する産業社会』ダイヤモンド社1959年

デュタン「経済哲学の擁護」パリ 1837年 初版

  • Dutens, Joseph-Michel
    Defense de philosophie de l'economie politique centre les attaques dont cet ouvrage a ete l’objet dans les numeros de janvier et mars 1836 de la Bibliotheque Universelle de Geneve: suivi de notes sur diverses questions de cette science.
    Paris: Librairie de J. P., Aillaud1, 1837. 1st ed. 140p., 22 cm.

フィヒテ「ドイツ国民に告ぐ」ベルリン 1808年 初版

  • Fichte, Johann Gottlieb (1762-1814)
    Reden an die deutsche Nation.
    Berlin: Realbuchhandlung, 1808. 490p., 18 cm.
  • ドイツ観念論の代表的哲学者。1799年イエナ大学を追われるようにして辞めたフィヒテはシュレーゲル兄弟、シュライエルマッハーらのロマン派の文人たちと交流を深める中で、次第に新たなドイツ人としての深い自覚に入っていった。当時のプロシアはナポレオン軍の支配下であったが、フィヒテはフランス軍靴高まる中で1807-1809年にかけてベルリン学士院講堂において14回に渡る連続講演を行った。この講演をまとめたのが本書である。フィヒテはその講演の中で「ドイツはドイツの教育を抜本的に変革する必要があり、その教育とは国民の教育であり、ドイツのための教育計画とその哲学である」と訴え敗北のプロシア国民を大いに励まし勇気づけた。1810年には新ベルリン大学総長に選ばれ、ドイツ教育に大きな影響を与えた。

フリードマン「貨幣安定計画」ニューヨーク 1959年 初版

  • Friedman, Milton (1912-)
    A program for monetary stability.
    (The Millar Lectures ; No. 3)
    New York: FordhamUniversity Press, 1959. x, 110p., 24cm.
  • シカゴ学派の経済学者で「構造改革論」をジョージ・スティグラーと共に展開。レーガン、サッチャー、中曽根等の経済政策プログラム(特に銀行法の規則の取り扱い手法)の中に取り入れられたことはよく知られている。戦後の最も有名な経済学者の一人である。
    邦訳:
    三宅武雄訳『貨幣の安定をめざして』ダイアモンド社1963年

ガードナー「古代貨幣鋳造の歴史」オックスフォード 1918年

  • Gardner, Percy
    A history of ancient coinage, 700-300 B.C.
    Oxford: Clarendon Press, 1918. xvi, 463p., 23cm.

ハイエク「個人主義と経済秩序」ロンドン 1949年

  • Hayek, Friedrich A. (1899-1992)
    Individualism and economic order.
    London: Routledge & Kegan Pau, 1949. vii, 271p., 22cm.
  • ウィーン学派の後継者。ヴィクセル体系を継いで独自の景気理論を展開し、ミーゼスと共に徹底した自由主義論者として知られている。ノーベル経済学賞受賞。本書(10.)は「真の個人主義と偽りの個人主義」など、自由主義哲学論のみならず、情報理論、知識論など現代最先端の理論の先駆をなした論考を収録したハイエクの代表的論考である。
    邦訳:
    嘉治元郎、嘉治佐代訳『個人主義と経済政策』春秋社 1997年(ハイエク全集3)

ハイエク「利潤、利子および投資」ロンドン 1939年 初版

  • Hayek, Friedrich A. von (1899-1992)
    Profits, interest and investment and other essays on the theory of industrial fluctuations.
    London: George Routledge & Sons, 1939. viii, 266p., 19cm.
  • 邦訳:
    加藤寛、林直嗣、細野助博『利潤、利子および投資』春秋社 1989年(ハイエク全集3)

ヒックス「要求理論の修正」オックスフォード 1956年 初版

  • Hicks, John Richard (1904-1989)
    A revision of demand theory.
    Oxford: Clarendon Press, 1956. vii, 196p., 18cm.
  • 現代イギリスの代表的理論経済学者で、1952年オックスフォード大学教授となる。価値理論に没頭し、選択理論の発展と一般均衡理論の拡充を志向、かたわら新厚生経済学や賃銀論の展開にも大きな業績を残した。ケインズの「一般理論」の解明と啓蒙にも努めた。
    邦訳:
    新保博訳『経済史の理論』日本経済新聞社1970年

ヒックス「経済史の理論」オックスフォード 1969年 初版

  • Hicks, John Richard (1904-1989)
    A theory of economic history.
    Oxford: Clarendon Press, 1969. vii, 181p., 21cm.
  • 邦訳:
    新保博、渡辺文夫訳『経済史の理論』講談社1995年

ホブソン「新保護貿易主義」ロンドン 1916年

  • Hobson, J. A. (1858-1940)
    The new protectionism.
    London: T. Fisher Unwin, 1916. xx, 153p., 20cm.
  • イギリスの経済学者。自由主義ないし社会改良主義的な立場から資本主義経済を批判した。

ヒューム「カエサルの侵略から名誉革命に至る英国史」エディンバラ 1818年

  • Hume, David (1711-1776)
    The history of England from the invasion of Julius Caesar to the revolution in 1688. A new edition, with the Author’s last corrections and improvements. to which is prefixed, a short account of his life, written by himself.
    Edinburgh: Printed for W. Laing. 1818. 8vols. New ed. 22cm.

ケインズ「説得論集」ロンドン 1931年 初版

  • Keynes, John Maynard (1883-1946)
    Essays in persuasion.
    London: Macmillan, 1931, xii, 376p., 21cm.
  • ケインズは『雇用・利子およびの一般理論』(1936年刊)により経済学にケインズ革命を起こした20世紀を代表するイギリスの経済学者。両大戦間の米国政府(財務省)ブレーンとして働き、その計画経済の考え方は米国のニューディール政策に影響を与えている。本書は、1919-31年間に執筆した評論をケインズ自身が再編集したもの。この期間は第一次世界大戦の戦後処理問題とこれに続く世界恐慌への対策が最大の問題であった。本書でケインズは自らをその渦中に身をおき、次々と鋭い予言と説得を展開している。その内容は講和条約、ドイツの賠償能力、インフレとデフレ、金本位制の復帰、共産主義者の信条とは何か、等々におよび、数多いケインズの著作の中で最も一般向けの評論集と言われる。
    邦訳:
    救仁郷繁訳『説得評論集』ぺりかん社1987年
    宮崎義一訳『説得論集』東洋経済新聞社1981年(ケインズ全集9)

ランカスター「教育論」ロンドン 1810年 初版

  • Lancaster, Joseph (1778-1838)
    The British system of education:being a complete epitome of the improvements and inventions practised at the RoyalFreeSchools, Borough-Road, Southwark.
    London : Printed and sold at the RoyalFreeSchool, by Joseph Lancaster, and by Longman and Co., 1810. 55p., 22 cm.
  • 英国生まれの教育者。1798年、勉強の出来る子供が出来ない子供を教えるという監督生制度(ランカスター教育方式)を提唱し、英国、ニューヨーク、ヨーロッパ各地で人気を博した。

マルサス「経済学原理」ボストン 1821年 ボストン版初版

  • Malthus, Thomas Robert (1766-1834)
    Principles of political economy: considered with a view to their practical application.
    Boston: Wells and Lilly, 1821. includes index. viii, 472p., 23 cm.
  • マルサスの経済学上の主著。地主階級の立場から産業資本家の立場に立つリカードウの価値論・三分配分論・蓄積論を批判している。初版は1820年London: J, Murrayにより出版されている。本書はその翌年に刊行されたボストン版初版である。
    邦訳:
    吉田秀夫訳『経済学原理』岩波書店1937年

ダフォルネのイギリスで最初の複式簿記書「商人の鏡」第三版ほか、イギリスにおける工業会計に触れた最古の著作コリンズ「商人会計入門」初版など 全5著作

  • マリーン「商業上の習慣」ロンドン 1656年
    Malynes, Gerard
    Consuetudo, vel lex mercatoria, or, The ancient law-merchant. Divided into three parts: According to the Essentiall parts of Traffickle.
    London: Hunt, 1656. (xii), 333p.
    [bound with:]

    マリウス「為替手形に関する助言」1655年 第二版
    Marius, John
    Advice Concerning Bills of Exchange...
    The Second edition. Very much enlarged by the Author,...London: Hunt, 1655. iv, 78p.
    [bound with:]

    ダフォルネ「商人の鏡」1660年 第三版
    The Merchant’s Mirrour: or Directions for the perfect Ordering and Keeping of his Accounts. Framed by way of Debitor and Creditor...
    Third edition. London: Bourn, 1660. (xviii), 55, (243)p.
    [bound with:]

    コリンズ「商人会計入門」1653年 初版
    An Introduction to Merchants-Accompts: containing Five District Questions or Accompts.
    First edition (never issued separately). London: Fleser, 1653. (89)p.
    [bound with:]

    リゼット「借方貸方による商人勘定」1660年 初版
    Liset, Abraham
    Amphithalami, or The Accomptants Closet: being and Abridgement of Merchants-Accounts Kept by Debtors ad Creditors...
    First editon. London: James Flesher, 1660. 110p., 3(index), 1(blank).

マーシャル「経済学の現代的局面」ロンドン 1885年 初版

  • Marshall, Alfred (1842-1924)
    The present position of economics. An inaugural lecture given in the Senate House of Cambridge 24 February, 1885.
    London: Macmillan, 1885. 57p.
  • 19世紀末~20世紀初頭のイギリスの経済学者でケンブリッジ学派の創設者。道徳哲学、心理学などの研究を経て、新古典派経済学の中心人物として、アングロサクソン圏の指導的経済学者として多大の尊敬を集めた。有名な『経済学原理』(1809年)は、古典学派の「現代的改訳」を試み、1930年代の初期までイギリス経済学界にバイブル的な存在として大きな影響を与えた。本書は1885年2月にケンブリッジ大学経済学部教授就任記念の講演録である。著者寄贈本。 
    邦訳:
    松本金治郎譯『貨幣信用及商業』自彊館書店1927年

マーシャル「貨幣信用および貿易」ロンドン 1923年 初版

  • Marshall, Alfred (1842-1924)
    Money credit and commerce.
    London: Macmillan, 1923. xv, 369p., 23cm.
  • 貨幣および貿易に関する主要な文献を集めたもの。
    邦訳:
    貨幣信用貿易』岩波ブックセンター1988年

マクロー「商業辞典」ロンドン 1834年

  • McCulloch, John Raamsay (1789-1864)
    A dictionary, practical, theoretical, and historical of commerce and commercial navigation: illustrated with maps and plans.
    London: Printed for Longman, Rees, Orme, Brown, Green, & Longman. 1834. xvi, 1269p., 22 cm.

ミル「商業擁護論」ロンドン 1808年 初版

  • Mill, James (1773-1836)
    Commerce defended. An answer to the arguments by which Mr. Spence, Mr. Cobbett, and others, have attempted to prove that commerce is not a source of national wealth.
    London: Printed for C. and Baldwin, 1808. 154p., 8 advertisements. 22 cm. With author’s inscription on title, partially cropped. 1st ed.
  • ウイリアム・スペンスは、その著『商業に依拠せざるイギリス』 (“Britain Independent of Commerce” 1807)の中で、重農主義的見解に立ち農業がイギリスの国力の真の源泉であり、ナポレオンの大陸封鎖はなんら恐れるに足らないと主張した。本書は、そのスペンスの著作に対する批判書として著述されたもので、功利主義者の立場から重農主義の復活や地主階級の奢侈的消費に反対し、スミスに依拠して商工策を含めた産業全体が国民的富を形成するものであること、さらにスペンスの有効需要論に対し生産と消費の一致を説いた。リカードウはこのミルの著書に共鳴し、この書を仲介として交友関係を結ぶことになったと言われている。本書は、ミルの自筆の献辞”Walter Esq with th-Author’s compts”が入った献呈本。

ミル「政治経済学要綱」ロンドン 1821年 初版

  • Mill, James (1773-1836)
    Elements of political economy.
    London: Baldwin, 1821. viii, 240p., 23 cm.
  • リカードウの『経済学および課税の原理』に対する教科書として書かれたもので、イギリスの経済学において最初の四分法(生産・分配・流通・消費)を採用した。リカードウの投下労働価値論を奉じたが、その難点を形式理論的に処理しようとしたため詭弁をもてあそぶに至り、かえってマルサスやベイリーらによって反撃されることになった。(経済学史小辞典より)
    邦訳:
    渡辺輝雄訳『経済学綱要』春秋社1948年
    周憲文訳『経済学綱要』台湾銀行1968年

ミル「ミル自伝」ロンドン 1873年 初版

  • Mill, John Stuart (1806-1873)
    Autobiography.
    London: Longmans, Green, Reader, and Pyer, 1873. vi, 313p., 23 cm.
  • イギリスの代表的な自由主義思想家で経済学者。多年、東インド会社に勤務するかたわら、論文執筆活動に従事し、英国下院議員となった。彼の経済理論は古典派経済学の最後の段階での集大成であったと同時に、歴史主義や社会主義の新思想との対決に苦悶していたという意味で過渡期の経済学者と呼ばれている。
    邦訳:
    山下重一『評注ミル自伝』お茶の水書房2003年

ミル「論文集」ロンドン 1859年

  • Mill, John Stuart (1806-1873)
    Dissertations and discussions political, philosophical, and historical.
    Vols I-II -- London: John W. Parker and Son, West Strard. 1859. vi, 474p; 563p; 379p., 21 cm.
    Vol. III -- London: Longmans, Green, Reader, and Dyer. 1867. 379p, (24P.), 21 cm.
  • ミルは特に『論理学体系』(1843年)、『自由論』(1859年)、『代議制論』(1861年)が有名であるが、本書にはベンサム論、コールリッジ論などに注目すべき論考がある。

ミッチェル「グリーンバック紙幣の研究」シカゴ 1903年 初版

  • Mitchell, Wesley Clair (1874-1948)
    A history of the greenbacks with special reference to the economic consequences of their issue, 1862-65.
    (The decennial publications : 2nd ser, vol. 9.)
    Chicago: The University of Chicago Press, 1903. xvi, 577p., 23cm.
  • アメリカの経済学者、制度学派、コロンビア大学教授。南北戦争の戦費をまかなうために発行されたグリーンバック(不換紙幣)の研究から景気理論の統計的研究に入り、同学派の数量化の代表的存在となった。NBER(National Bureau of Economic Research)創立者の一人でもある。

新渡戸稲造「日米交流の歴史」ボルティモア 1891年

  • Nitobe, Inazo(Ota) (1862-1933)
    The intercourse between the United States and Japan: an historical sketch.
    Baltimore: The Johns Hopkins Press, 1891. ix, 198p., 25cm.
  • 1862年盛岡に生まれる。我が国を代表する先駆的国際人で偉大な教育者であり「願わくはわれ太平洋の橋とならん」はあまりにも有名。この信念のもとに、国際連盟事務次長(1920-26)として、国際理解と世界平和のために活躍した。日本における農政学、植民地政策論の先駆者で、理想主義、人格主義の思想家であり、たぐいまれな指導者として、学生・生徒に思想的、人格的感化を与え、さらに著述を通して多くの青年男女に大きな影響を与えた。主著に『農業本論』(1898年)、『武士道』(1900年)、『修養』(1911年)などがある。

ペリー「シナ海域及び日本へのアメリカ艦隊遠征日記」ワシントン 1856-60年 全3巻

  • Perry, Mathew Calbraith (1794-1858)
    Narrative of the expedition of an American squadron to the China Seas and Japan: performed in the years 1852, 1853, and 1854, under the command of Commodore M.C. Perry, United States Navy, by order of the government of the United States / compiled from the original notes and journals of Commodore Perry and his officers, at his request, and under his supervision by Francis L. Hawks.
    in 3 vols. WashingtonD.C.: Navy Department, 1856-60.
    Vol. 1: Narrative of the expedition of an American squadron to the China 1856. 537 p,, 30 cm.
    Vol. 2: Narrative of the expedition of an American squadron to the China. 1856. 414, 14p., maps 30 cm.
    Vol. 3: Observations on the zodiacal light, April 2, 1853 to April 22, 1855. 1856. 705p., 30cm.
  • 今年は、日米和親条約(1854年)が結ばれ日本と米国の公式な交流がスタートして150周年にあたります。1853年7月、米海軍ペリー提督率いる4隻の艦隊が浦賀沖に突然と現れました。巨大な戦艦(黒船)を目の当たりにした日本人には大変な脅威となりました。イギリス、ロシア、フランスなど列強の日本に開国を求める圧力も一段と強まり、翌1854年3月、日米和親条約が締結され二百年以上続いた鎖国体制が崩れ去りました。これ以降わが国は開国、明治維新を経て近代化の道を進むことになります。
      1852年、東インド艦隊司令長官となったペリー Perry, Mathew Calbraith(1794-1858年)は、日本との交易開始の命を受け、1853年5月沖縄に着、同年6月小笠原島に寄航後、同年7月8日(嘉永6年6月3日)、旗艦ミシシッピ号以下4隻の艦隊率いて浦賀湾に入航、アメリカ合衆国大統領フィルモアの国書を伝達しました。いったん引き返したペリーは翌1854年2月、香港からポーハタン号以下7隻の大艦隊を率いて江戸湾に入航し、神奈川沖で日米親和条約(1854年3月:嘉永7年3月3日)を締結し、下田、函館2港の開港し、漂流民保護、物資補給、領事駐在などが取り決められた。この条約は日本が始めて結んだ国際条約で外交史上画期的な意味を持つものとなりました。本書はその公式報告書で、フランシス・ホークスの協力を得て「シナ海域及び日本へのアメリカ艦隊遠征日記」として全3巻にまとめたものです。
    邦訳:
    土屋喬雄, 玉城肇譯『日本遠征記』岩波書店1948-1955年

ピグー「所得:経済学入門」ロンドン 1946年 初版

  • Pigou, A.C. (1877-1959)
    Income: an introduction to economics.
    London: Macmillan, 1946. vii, 117p., 20cm.
  • ケンブリッジ学派であるピグーはマーシャルに経済学を学び、ケンブリッジ大学で教鞭をとった。経済理論を社会の改善に応用することに関心を抱き「人々の幸福(welfare=厚生)を高めるための政策は何か?」を追求し、『厚生経済学』を完成した。ピグーの所得論は、「一定水準に慣れている人の所得が突然に増加すると、その新たな所得は様々な刺激的快楽に向かう・・・・。しかし所得が徐々に増加していく場合は、愚行の期間が全く生じなくてすむ。」としている。
    邦訳:
    塩野谷九十九訳『所得:経済学入門』(増補版)東洋経済新報社1959年

ピグー「社会主義対資本主義」ロンドン 1947年

  • Pigou, A.C. (1877-1959)
    Socialism versus capitalism.
    London: Macmillan, 1947. vii, 138p., 19cm.
  • 邦訳:
    北野熊喜男訳『社会主義対資本主義』東洋経済新報社1952年

ランキン「保険・年金論」ロンドン 1830年 初版

  • Rankin, Robert
    A familiar treatise on assurances and annuities, comprising a historical sketch of the science, and of life assurance offices, with observations on the duration of human life, and other objects of interest connected with the subject.
    London: Simpkin & Marshall; and William Browne, 1830. xvi, 99p., 24cm. A nice copy, with presentation inscription to ‘the Bristol Mechanics Institution from the author’ on half-title.
  • 当時ブリストルで唯一の保険会社Bristol Union Fire and Life Insurance Companyのランキンによる保険・年金論。1818年の創立以来独自の研究を行ってきた成果が盛り込まれています。七種の生命表を用い、生命保険の数理的・統計的側面を論じたのち、保険研究の歴史を概観にも及んでいる。

ロビンズ「戦争の経済的要因」ロンドン 1939年

  • Robbins, Lionel (1898-1984)
    The economic causes of war.
    London: JonathanCape, 1939. 124p., 20cm.
  • イギリスの経済学者。ロンドンスクール・オブ・エコノミクスの教授(1929-61)で、戦時内閣経済局長を務めた。代表的著作に『経済学の本質と意義』(1932)がある。

ロビンソン「雇用理論研究」ロンドン 1937年

  • Robinson, Joan (1903-1983)
    Essays in the theory of employment.
    London: Macmillan, 1937. vii, 254p., 23cm.
  • イギリスの経済学者。E.H. チェンバレンと共に現代独占理論の開拓者として登場しケインズグループの一翼を担って「一般理論」の形成と啓蒙に務め、経済理論において優れた業績を成し遂げた唯一の女性であった。
    邦訳に:
    篠原三代平、伊藤善市共訳『雇用理論研究:失業救済と国際収支の問題』東洋経済新報社1955年

リカードウ「経済学および課税の原理」ロンドン 初版、第二版、第三版

  • Ricardo, David (1772-1823)
    On the principles of political economy and taxation. 1st ed.
    London: John Murray, 1817. viii, 589p., 23 cm.
    Ricardo, David
    On the principles of political economy and taxation. 2nd ed.
    London: John Murray, 1819. viii, 550p., 22 cm.
    Ricardo, David
    On the principles of political economy and taxation. Third ed.
    London: John Murray, 1821. vii, 58p., 22 cm.
  • 第二次地金論争(1809-12)で経済学者としてデビューしたリカードウは、1815年に重要なパンフレット『穀物の低価格が資本の利潤に及ぼす影響についての試論』を出版した。これは古典経済学の土台となるべきもの、すなわち、土地に投下した資本や労働を増加することに対する収穫逓減の法則を論じたものであった。さらに、その二年後にこのパンフレットを発展させたのが本書で、リカードウの主著となった。本書が出版されるやいなや、リカードウは経済学という新しく厳密な科学の創始者として歓迎する多数の熱心な弟子たちを引きつけた。古典派経済学の最高の金字塔と言われる。
    邦訳:
    吉沢芳樹『経済学および課税の原理』河出書房新社1964年
    堀経夫訳『経済学および課税の原理』雄松堂出版1972年
    竹内謙二訳『経済学および課税の原理』千倉書房1981年

サミュエルソン「経済分析の基礎」ケンブリッジ 1947年 初版

  • Samuelson, Paul Anthony (1915- )
    Foundations of economic analysis.
    Cambridge, Mass.: HarvardUniversity Press, 1947. xii, 447p., 23cm. (Harvard Economic Studies; V.80)
  • シカゴ大学とハーバード大学で学び、1940-1985年マサチューセッツ工科大学教授となる。本書は経済理論に関する論文で、これにより1970年ノーベル経済学賞受賞。
    邦訳:
    佐藤隆三訳『経済分析の基礎(増補版)』勁草書房1986年
    宮川武雄訳『経済分析の基礎』中央書房1956年

サヴァリー「完全なる商人」ジュネーブ 1752年

  • Savary, Jaques (1622-1690)
    Le parfait negociant, ou, Instruction generale pour ce qui regarde le
    commerce des marchandises de France, & des pays etrangers...
    A Geneve : Chez les Freres Cramer & Cl. Philibert, 1752. 2 vols. ; xvi, 529p., ; xlv, 792p., 39 cm.
  • サヴァリーは宰相コルペールに認められ、1673年にフランスの商業取引を新たに秩序づけた商法制定に参画した。実務家である著者は、小売業および卸売業における従業者(商人)のための修身書として書かれており、ドイツ語、英語、イタリア語、ポルトガル語にも翻訳されて多くの読者を得た。

セー「政治・経済学著作集」パリ 1840年 第二版 全2巻

  • Say, Jean Baptiste (1767-1832)
    Cours complet d'economie politique pratique : ouvrage destine a mettre sous les yeux des hommes d'etat, l'economie des societes
    Paris : Guillaumin, 1840. 2nd ed. 2 vols (Tome 1-2), 676p ; 628p., 24 cm.
  • 19世紀初頭のフランスの代表的経済学者。主著『政治経済学概論』(1803年)を公刊するに及び、そこに含まれる財政政策をめぐって政府の主要ポストを退任。帝政崩壊後は、パリ理工科大学およびコレージュ・ド・フランスの経済学講座などを担当した。

シュンペーター編「日本、満州の産業化」ニューヨーク 1940年 初版

  • Schumpeter, Elizabeth Boody (1898-1953)
    The industrialization of Japan and Manchukuo 1930-1940: Population, raw materials and industry.edited by E.B. Schumpeter; contributors G.C. Allen, E.F. Penrose, M.S. Gordon, et al.
    New York: Macmillan, 1940. xxviii, 944p. with 3 folding tables in pocket at the end of volume. 25 cm.
  • 日本の両大戦間、とくに1930年代の国力の増大は化学技術、産業の急速な発展にあるとし、その発展の基盤が満州の天然資源にあることを指摘した経済論文集。

スクロープ「経済学原理」ロンドン 1833年 初版

  • Scrope, George Poulett (1797-1876)
    Principles of political economy, deduced from the natural laws of social welfare, and applied to the present state of Britain.
    London: Longman Rees, Orme Brown, Green & Longman, 1833. xxiv, 457p., 16 cm.
  • 青年期に地理学者としても活躍し、王立学会員にも推挙されたスクロープは、1833年下院議員に選出され、以後34年間にわたり議会で活躍し、経済問題をはじめ教育やアイルランド問題、救貧法などで重要な貢献を果たしています。この間「パンフレット・スクロープ」と渾名されるほど多種多様の著書をあらわして世論に訴えたが、今日彼の名が記憶されるのは本書と1831年から3年間 Quarterly Review で行った経済書の書評とによってであるといってよいでしょう。彼はリカードウの経済理論とマルサスの人口論とに対する批判を以て知られ、前者においてはその生産費用にもとづく価値の理論を拒否し、使用価値と交換価値との関係を認めるべく主張している。

スタフォード「英国人の不平についての検討」ロンドン 1581年 初版

  • Stafford, William (1554-1612)
    A Compendious or briefe examination of certayne ordinary complaints of diuers of our country men in these our dayes: which although they are in some parte vniust & friuolous, yet are they all by vvay of dialogues throughly debated & discussed. By W.S. gentleman.
    London: Thomas Marshe, 1581. 48 [i. e. 55] p., 14 cm. 1st ed.
  • 経済を専らに論じた近代英国最初の刊行文献。タイトルに著者としてあげられる「紳士W.S.」はかつて劇作家ウィリアム・シェイクスピアに擬せられたこともありましたが、本書の初版第一発行本(ニューカッスル大学ならびにフォルジャー図書館所蔵)から明らかなように、ウィリアム・スタフォードのイニシャル。ただしスタフォードは恐らく編者に過ぎず、実際の著者はトマス・スミス卿、あるいはジョン・ヘイルズと推定される。(スミス説を支持する強力な考証はMary Dewar - The Authorship of the Discourse of the Commonweal, Economic History Review, Second ser., vol.19 (1966), pp. 388-400)。スミスは1513年生れ、エドワード黒太子の末裔とも伝えられ、一四歳でケンブリッジに入学、パドヴァで法学博士の学位を得たのち、さらに母校で学位を教授され1544年にはローマ法の欽定講座教授に任命されてる。
    本書は、対話三篇の形で構成され、デューダー朝末期の英国における国家および国士の衰退の現状、原因ならびにその解決策を論じています。登場人物は子爵、農民、工匠、商人、博士という各階級の利害を代表する五人。第一編では、英国の沈滞状況が語られています。商品の過多にかかわらず物価が高騰する現状は五人全員の憂鬱の種ですが、高騰の原因について意見の一致は見い出されまん。しかし物価の高騰に最も影響を受けているのは君主である、とする博士は、人民の貧困は国王の貧困を意味するという結論を下しております。これは国家の収入が人民に依存しているという事実の発見を示しており、中世的都市経済学の境地を脱し、近代的な国民経済の見地に立脚した経済学思想の端緒と見なすことも出来る。第二・三編では、衰退の原因と解決策を詳細に論じ、エンクロージャーによる国土の荒廃や農業の衰退、外国との貿易、貨幣の改変などが検討されている。この中では重商主義の胚芽も見出され、特に外国貿易における(国際的な)国家間の相互依存の事実の唱道や貿易の量・質の管理によって英国の冨の増大を図るべきだという主張には、後の貿易差額説の先駆をなすものとして重要である。

ステュアート「経済学原理」ロンドン 1767年 初版 全2巻

  • Steuart, James (1712-1780)
    An inquiry into the principles of political economy : being an essay on the science of domestic policy in free nations, In which are particularly considered population, agriculture, trade, industry, money, coin, interest, circulation, banks, exchange, public credit, and taxes.
    London: printed for A. Millar and T. Cadell, 1767. 2 vols. xv, 639p; 646p., 31 cm. 1st ed.
  • 『国富論』とならんで18世紀英国経済学を代表する名著。わずか九年後に刊行されたスミスの主著の偉大さのために不当なほど顧みられることのなかったステュアートの経済学は、19世紀ドイツの経済学者たちによって脚光を浴び、経済学の真の創始者とすら称えられています。「(政治)経済学」という語を最初に用いただけでなく、様々な用語の定義を確立し、価格と価値との峻別などを行った意味で、経済学を科学的体系として構成した先駆的研究である。価値の構造や労働の需給関係、競争の本質など、彼が本書の中で行った分析はいまなお示唆に満ちている。
    邦訳:
    加藤一夫訳『経済学原理』東大出版会1980年
    中野正訳『経済学原理』岩波書店1967年
    小林昇・飯塚正朝他訳『経済の原理』名古屋大学出版会1993年

テーラー「科学的管理法」ニューヨーク・ロンドン 1911年

  • Taylor, Frederick Winslow (1856-1915)
    The principles of scientific management.
    This special edition printed in February 1911 for confidential circulation among the members of the American Society Mechanical Engineers with the compliments of the author.
    First edition. New York: Harper, 1911. 77p. 23 cm.
  • フィラデルフィアのベツレヘム・スチール会社のエンジニアであったF.W. テーラーは「科学的管理法」の創始者として広く知られている。賃金制度の改革を発展させて工場管理の独特の方式を創案したテーラーの科学的管理法は、能率向上のために機会や工程の標準化として労働者の「時間と動作」を詳細に研究し、最初の近代的工場管理法として、後のフォード・システムと共に世界の産業界に多大な影響を及ぼした。本書ははじめ、1911年2月にアメリカ機会工学者協会の会員に配布され、その後本書に見られるように、1911年1月6日付の著者の序文と補遺3ページを入れて特別に印刷されたものである。
    邦訳:
    上野陽一訳『科学的管理法』産業能率短期大学1957年

テーラー「科学的管理法」ニューヨーク・ロンドン 1911年

  • Taylor, Frederick Winslow (1856-1915)
    The principles of scientific management.
    New York and London: Harper, 1911. 144 p., 23 cm.

トムソン「人類の幸福に最適な富の分配原理の研究」ロンドン 1824年 初版

  • Thompson, William (1775-1833)
    An inquiry into the principles of the distribution of wealth most conductive to human happiness: applied to the newly proposed system of voluntary equality of wealth.
    London: Printed for Longman, Hurst, Rees, Orme, and Green, 1824. xxiv, 600p., 24 cm. 1st ed.
  • リカードウ派社会主義代表論客の一人。著者は資本の存在は必然的であり、資本の独占的所有と非自発的交換とが、分配の不平等と労働者の最低生活への固着化をもたらすと説いた。本書は剰余価値論の先駆としてマルクスによって高く評価された。

トゥーク「最近30年間の物価変動の詳説」ロンドン 1823年

  • Tooke, Thomas (1774-1858)
    Thoughts and details on the high and low prices of the last thirty years.
    London: John Murray, 1823. 4 pts. in 1. viii, 220p, 1 folded leaf; viii, 61p.; 185p; 85, 77 p. ; ill. 24 cm.
  • 通貨論争における銀行学派の代表者。ロシア生まれのイギリス商人として活躍。商業および銀行の専門家として自由貿易運動の実践的活動を行った。物価の動きを経験的な立場から多年にわたって研究し、自からの経験を基礎にした銀行主義理論を展開した(経済学史小辞典)。

タッカー「原毛の現在の価格低下についての考察」ロンドン 1782年 初版

  • Tucker, Josiah (1712-1799)
    Reflections on the present low price of coarse wools, its immediate causes, and its probable remedies.
    London: Printed for T. Cadell, in the Strand, 1782. 46p, [2]p., 20 cm.
  • イギリス国教協会牧師。オックスフォード大学卒業後ブリストルに住み、のちグロスターの副監督となった。政治・経済・宗教に関する著作が多く、経済学史上は重商主義の解体期を代表してアダム・スミスの最も重要な直接的先駆者となった(経済学史小辞典)。

(グロスター主席司祭=タッカー)「アメリカの独立問題についての論考」ロンドン 1782年 初版

  • Tucker, Josiah (1712-1799)
    A series of answers to certain popular objections, against separating from the rebellious colonies, and discarding them entirely : being the concluding tract of the Dean of Glocester, on the subject of American affairs.
    Glocester: Printed by R. Raikes, and sold by T. Cadell, in the Strand, London, 1776. xv, [ix]-xiv, [15]-108, [6] p., 23 cm

ユーア「化学工場労働者の哲理」ロンドン 1853年 初版

  • Ure, Andrew (1775-1857)
    The philosophy of manufactures: or, An exposition of the scientific moral, and commercial economy of the factory system of Great Britain.
    London: Charles Knight, 1835. xii, 480p., 21 cm.
  • 著者ユーアはイギリスの化学者・経済学者。科学技術を産業へ応用することに関心をもち、本書の中で工場で働く労働者の状態を詳細に調査している。

ヴェブレン「アメリカ資本主義批判」ニューヨーク 1923年 初版

  • Veblen, Thorstein (1857-1929)
    Absentee ownership and business enterprise in recent times: the case of America.
    New York: B. W. Huebsch, 1923. 445p., 20cm.
  • アメリカ制度派経済学の創始者。アメリカ資本主義社会の思想に対して鋭い批判を浴びせた。彼の経済学は社会学的、社会心理学的方法をもって社会を具体的・全体的に把握しようと試みたが、反資本主義の故をもってシカゴ大学教授の職を追われている。最近は経済学の行き詰まりが指摘される中に、アメリカ制度主義経済学派の創始者と言われるヴェブレンの思想が再評価されている。
    邦訳:
    橋本勝彦『アメリカ資本主義批判』白揚社1940年(世界全體主義体系11)

ヴェティク「経済学原理」フィラデルフィア 1838年 初版

  • Vethake, Henry (1792-1866)
    The principles of political economy.
    Philadelphia: P., H. Nicklin & T. Johnson, Law Booksellers, 1838. xvi, 415p., 23cm.
  • 米国の経済学者、ペンシルヴァニア大学教授。数学・哲学・倫理学を講じる。本書は教科書用として分冊出版したものを改訂して1巻にまとめたものである。特に富および資本の定義を拡張して知的生産物をもこれに含まれている(経済学史小辞典)。

ウェーランド「経済学要論」ニューヨーク 1837年 初版

  • Wayland, Francis (1796-1865)
    The elements of political economy.
    New York: Leavitt, Load, 1837. iv, 472p., 24 cm.
  • 著者は米国の教育家、哲学者で経済学の著作も著す。ブラウン大学の学長に選ばれ、心理学、倫理学、経済学を論じた。本書は、J.ミル、マカロック、リカードウなどの古典派経済学をブラウン大学でのテキストとして編んだものであるが、古典派一辺倒に陥ることがなく、アメリカ体制派経済学者の主張も適宜に採り入れたものとなっている(経済学史小辞典)。
    邦訳:
    小幡篤次郎『英氏経済論』1871年[出版社不明]

ウェスリー「ウェスリー全集」ロンドン 1809-1813年

  • Wesley, John (1703-1791)
    The works of the Rev. John Wesley / [Joseph Benson, editor].
    London: Printed at the Conference-Office. ce, by J, Jones; Sold by T. Blanshard [etc.], 1809-1813. 17 vols. 22cm. 2nd ed.
    Vol. 1-5: Journal, no. 1-20. -- v. 6: Journal, no. 20-21. Particulars of his death, review of his character, &c. -- v. 7-11: Sermons. -- v. 12: The appearls to men of reason, and religion, Answer to Mr. Church's remarks, &c. -- v. 13: Letters to several opponents, and tracts, and on various subjects of polemical divinity. -- v. 14:The doctorine of original sin, and tracts on various subjects of polemical divinity. -- v. 15: Essays and letters on various subjects. -- v. 16: Letters and tracts on various subjects. -- v. 17: General index
  • 英国メソジスト教会の創始者、福音主義者。オックスフォード大学の特別研究員およびギリシア語講師となった。ウイリアム・ローの宗教的著作に喚起され、弟チャールズが周りに集まっていたメソジストグループの指導的存在となる。多作であり、文法書、歴史書、伝記、賛美歌集、説教集、日記などで発表している。

ヤング「農業入門」ロンドン 1770年 初版 全2巻

  • Young, Arthur (1741-1820)
    The Farmer's guide in hiring and stocking farms : containing an examination of many subjects of great importance both to the common husbandman, in hiring a farm: and to a gentleman on taking the whole or part of his estate into his own hands.
    London: printed for W. Strahan, et al., 1770. 2vols. viii, 458p; 500p., 22 cm.

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