齋藤元紀教授の書籍紹介

 

 齋藤元紀教授(人間科学部)が『創刊30周年!講談社選書メチエ 執筆者150人が選んだ524+冊』に記事を寄稿しました。この 30 年間に日本で刊行された書籍のうち人文書・学芸書を中心に推薦する書籍を5冊選出しています。

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 また、齋藤教授は2014年9月から2015年1月にかけて高千穂大学で行われた連続講義を基にした『連続講義 現代日本の四つの危機 哲学からの挑戦』を講談社選書メチエより刊行しています。

 https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000195567


書籍「連続講義 現代日本の四つの危機 哲学からの挑戦」紹介

 日本を代表すると言っても過言ではない12名の哲学者たちが、一般の聴衆を前に「現代日本の危機」を提示し、その打開策を探る「哲学からの挑戦」の試み。2014年から2015年にかけて行われ、大きな反響を呼んだ連続講義を基に、熱のこもった会場の模様を完全再現する。ライヴ感あふれる口語体で「知」「ことば」「いのち」「戦争」という「四つの危機」を取り上げ、立ち向かおうとした哲学者たちによる真剣な格闘の記録。


 本書は、2014年9月から2015年1月にかけて高千穂大学で行われた連続講義を基にしたものである。日本を代表すると言っても過言ではない12名の哲学者たちが、一般の聴衆を前に「現代日本の危機」を提示し、その打開策を探る「哲学からの挑戦」の試みは、大きな反響を呼んだ。本書は、熱のこもった会場の模様を再現することを目指し、ライヴ感あふれる口語体による連続講義として編まれる。編集には、現在注目を集めている気鋭の哲学者があたった。
「実学優先」が叫ばれ、「哲学や人文学など不要だ」という暴論まで平気で口にされる現状の中で、「知」の拠点であるはずの大学は、まさしく存亡の危機にある。また、インターネットをはじめとする情報通信技術の発展によって、グローバルな規模でのコミュニケーションは確かに加速したが、逆説的にも、それに比例して「ことば」はただの消費材と化し、思慮ある議論の場は急速に失われつつある。そうして、一見、高度に成熟したように見える社会の背後では、人が生まれて死ぬという「いのち」の事実に対する感性は鈍くなり、世界各地でテロをはじめとする、従来の観念では捉えきれない「戦争」の現実味がかつてなく高まっていることは言うまでもない。


 本書は、ここに掲げられた「知」、「ことば」、「いのち」、「戦争」という「四つの危機」を正面から取り上げ、立ち向かおうとした哲学者たちによる真剣な格闘の記録である。歴史を振り返れば、哲学はいつも時代の危機と闘う役割を担ってきた。哲学によってしか打破できない危機があり、哲学によってしか切り拓かれない未来がある。その未来の姿は、本書の中で生きた言葉を通して指し示されている。



著 者:齋藤元紀編
出版社:談社選書メチエ
ISBN:978-4-06-258608-5

価 格:¥1,980(税込)
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000195567


教員紹介

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齋藤 元紀教授(人間科学部)

専門:専攻は現代哲学。具体的な研究分野は、存在論(ハイデガー)・現象学(フッサール)・解釈学(ディルタイ・ガダマー)・実存哲学(ニーチェ)。日本思想(和辻哲郎・九鬼周三・三木清)の研究、環境・生命・人格・テクノロジーをめぐる哲学思想の研究にも取り組んでいる。


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https://www.takachiho.jp/outline/professor/human/motoki_saitou.html

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