念願の「高千穂平」山行記
念願の「高千穂平」山行記
高千穂平とは
昭和9年、我々のはるか先輩高千穂高商の山岳部員が、慶應義塾大学山岳部との合同登山で長野県大町市にある、大谷原西俣出合登山口から入山し赤岩尾根を登った。途中開けた景色があまりにも美しく感動し、この場所が地図にも名前がなかったため、高千穂平と命名した。現在、標高2,049mの高千穂平に標柱が立っています。
ただ、その標柱の「高千穂平2,049m」とペンキで書かれた文字が剥げてしまっていて、判読がほとんど出来ないのが残念であった。
高千穂平を目指す
2026年8月26日(水)、前泊(車中泊)をして、大学蹴球部同期の友人、新井正さん(大学24回)と私の女房の3人で、早朝6時に北アルプス山中の「高千穂平」を目指した。
「ハァハァ」つづら折れ登山道を何度も折返す、あまりの急登に足が止まる。3人で息を整えていると、左側にコバイケイソウとアキノキリンソウの群落が見える、癒される~
山の緑と空の青、白い花と黄色の花が何とも愛くるしい、コケモモは赤い実をつけ可愛い。
給水し出発・・・、駐車場から3時間半、登山道の樹木が切れ、急に周りがパッと明るくなった、そして目線の先に標柱が目に入った‼ 思わず私は「新井やった~」と叫んでいた。高千穂平には、予定より30分も早く到着したのだ。それから二人ともカメラで「カシャ、カシャ」何とも心地よい響きである。女房が「新井さん、横に立って」そして又「カシャ」、今度は「友昭さんと新井さん、二人で並んで」そして又「カシャ」である。3人で達成感を楽しんでいると、カナダからの三人組が下って来た。我ら三人の記念写真を頼むと、喜んでシャッターを押してくれた。「サンキュー気をつけて帰ってね‼」若い三人組はみるみる姿が、小さくなった。
友人からのエールも
足も軽くなり、一気に「白樺平」迄登った。ここでゆっくり、2回目の休憩だ・・・標高2,278m。
一人、又一人と下ってくる男女がいた。聞いてみると朝(夜中)一番で登り、鹿島槍ヶ岳から日帰りとの事‼流石我々ジジババとは違う、ターボエンジンだ‼
新井さんの携帯が鳴った。当初一緒に登る予定だった、勝山正之さん(大学27回)からのエール「特訓の成果すごいですね」と。有難う、勝山さん、エールいただきました。
三人の足も順調、分岐の冷乗越(つべたのっこし)を過ぎ、午後1時過ぎに冷池山荘(つめたいけさんそう)に到着した。明日登る鹿島槍がきれいに見える。アルプスは最高だ‼
手続きを済ませ部屋に入る、3人で8畳、広いので荷物もゆったり置ける、最高で~す。
ビールを購入し、談話室で乾杯した。「明日も頑張ろう」
頂上を目指す
8月27日(木)、当初の予定と打って変わって天気予報は、一日雨である。朝方は小雨状況なので早々と午前6時に出発する。テント場を過ぎると、先に出発していた三人組に追い着いた。雨の中、足は快調である。尾根の両脇に綿毛状のチングルマの果穂(かすい)が、朝露を含みたくさん風に揺れていた。しばらく歩くと今度は青々としたオヤマリンドウ、そして更に登ると白いトウヤクリンドウがハイマツの陰に咲いている。・・・歩き始めて一時間、標高2,683mの布引山(ぬのびきやま)に到着した。ここで記念写真をパチリ。やみそうにない雨の中を急ぐと、斜面を歩く雷鳥を発見。更に頂上手前でも2羽の雷鳥を発見。3人で「ニッコリ」喜んでいると、すごい強風で体が動かない。
少したって強風が止んだので足早に頂上を目指す。つづらに砂礫の登山道を歩き、ついに標高2,889mの鹿島槍ヶ岳頂上に到着した。「やったぞ、新井」、早速一人、二人の組合せで写真をパチリ、早々に山小屋迄下山した。
安全第一で無事下山
山小屋のオーナーは優しい、ストーブを焚いて待っていてくれた。温かいコーヒーを飲み、山小屋で預かってもらっていた荷物をザックに詰め込んで出発、冷乗越(つべたのっこし)から急な上り坂、ゆっくり下山する。
目の前を動くものが見えた。びっくり、雷鳥が下山道を数分間先導してくれる。雷鳥さんありがとう。安全が一番、ゆっくり帰ろう。
白樺平、高千穂平、そして西俣出合と下って来た。最後は林道を歩けば駐車場に行き着く。林道に出た、横の沢(大冷沢)を見るともの凄い濁流になっている。尾根伝いの沢はどの沢も滝となり本流に流れ落ちていた。駐車場迄約500m手前で林道も濁流が横切っていた。我々3人は一人ずつ大きな倒木につかまりながら水の中を歩いて渡った。無事にわたり終え、一気に緊張が解けた。
午後3時10分、駐車場に無事到着。笑顔でハイタッチ、お疲れ様~・・・。
楽しさと苦戦もした山旅でした。
※チングルマの果穂・・・花のあと種子がススキのように穂状になったもの


